Vit Svec/ヴィート・シュヴェツ(ダブル・ベース)【右】
Matej Benko/マチェイ・ベンコ(ピアノ)【左】
Jan Linhart/ヤン・リンハルト(ドラム)【中央】
「2002年ベスト・チェコ・ジャズ・レコーディング」受賞
アルバム “Keporkak” 日本でも高く評価
コンピレーションCD「寺島靖国プレゼンツJazz Bar 2005」収録
ときにリリカル、ときにパーカッシヴなピアノは緻密に組まれた幾何学文様を描き出すかと思えば、思わずハッとさせるテンション・コードを打ち出す。
そしてときおりラテン的明るさを、ヨーロッパの影を引きずりながらも奏でる。
このメロディーラインをリーダーであるベースと繊細だが確実にリズムを刻むドラムが支える。
ヨーロピアン・クラシックの素養がバンドに確かな技術を与え、洗練された曲が生み出される。リズムが一癖も二癖もある中、それぞれのパートが自由に舞うのだが、ピアノ・ベース・ドラムの一体感はゆるぎない。
トリオとしては近年でも指折りのダイナミズムが感じられる。
歴史の奥深いところでたえず芸術を育んできたプラハだからこそ、このトリオが生まれたのだ。中央ヨーロッパの新たなハイセンス・ジャズを堪能したい。