ウチダユタカ写真
ウチダ ユタカ(Utaka Uchida)
/Drams

昭和48年、東京都三鷹市に生まれる。

 少年期にヴァイオリンやピアノのレッスンを受け、クラシック音楽に親しむ。また父親の仕事の都合で約6年のメキシコ生活を経験する中、多くの民族音楽に触れる機会を得る。10歳頃からは、ケーブルテレビを通じてMTVなども観るようになり、80年代前半の主要なロック、ポップスに親しむ。お気に入りはビリー・ジョエルで、ドラマーを志したのもビリー・ジョエル・バンドのドラマー、リバティ・デヴィトーの力強いプレイに心惹かれたからであった。

 高校に入ると、友人が折からのバンド・ブームに乗じて始めたバンドに加わり、初めてドラムを演奏する機会を得る。同時にドラムのレッスンも受け始め、奈良徳彦氏に師事。基礎技術、ドラム譜の読み方、また音楽家としての心構えなどについて、密度の濃い指導を受ける。当時の音楽的嗜好は、ハード・ロックやプログレッシヴ・ロックに大きく傾いており、特にキング・クリムゾンなどの音楽に聴かれた厭世と虚無の世界観は、自身の苦悩と相まって、表現欲を掻き立てる役割を果たした。

 プログレッシヴ・ロックの作品に多く見られる即興演奏に興味を惹かれ、彼らが影響を受けたというジャズを学ぶべく、立教大学進学後、ビッグバンド・クラブに入る。立教のビッグバンドが比較的コンテンポラリーな曲を扱っていたのは、興味を持続させてくれたという意味で幸運であった。ここで基本的なジャズ・ドラミングの語法や、管楽器とのアンサンブルの仕方を学び、コンサート・マスターも一期務める。

ビッグバンドの豪華なサウンドが、編曲への関心を高め、1996年、ボストンのバークリー音楽大学に入学することを決意し渡米。入学後、編曲関係のクラスを取っている間に作曲への関心も高まり、結局ジャズ作曲科を専攻する。編曲をテッド・ピース、対位法を主任教授のケン・プリグ、作曲をディック・ロウェルやスティーヴ・ロシンスキなどの素晴らしい作曲家達に学び、優秀な成績を修めた。ドラムはボブ・タマーニ、ケンウッド・デナード、ロッド・モーゲンスタインらに師事。後半は作曲関係のクラスに専念したが、演奏活動は学内外を問わず活発に行い、その実力を教授陣に高く評価された結果、ジルジャン社が設立した「ルイ・ベルソン奨学金」を受賞。在学中には、バークリーの同期であり現在日本で活躍中のジャズ・ギタリスト、如月達氏との日本ツアーも経験する。

卒業後、ニューヨーク市へ移住。幾つかのオーディションを受けた後、ファンク系ポップス・バンド、MICHELANGELOに参加。またその直後にロック・ギタリスト、Robert Urbanのバンド・オーディションにも合格し、参加を決める。アーバン氏の友人の紹介により、アッパー・ウェストサイドのレストランで週一度のジャズ・ライヴを始め、ジャズ系の人脈も少しずつ広げていった。

 一方、居を構えるスタテン・アイランドの音楽教室で教師の職に就き、ドラム、音楽理論、初級ピアノを教え始める。現在はこの音楽教室からは離れたが、あらゆる年齢層を対象に個人レッスンを行い、市民への草の根的な音楽の普及に寄与している。

 現在の主な活動は、シンガー・ソングライター、Jordon Rothstein率いるMascot's Distanceに参加。毎週日曜にはアッパー・ウェストサイドの老舗ジャズ・クラブCleopatra's Needleで、オープン・マイク・セッションのホスト・バンドを務めている。ベーシスト、ダニー・ザンカー率いるAnti-Elevator Missionや、ピアニスト、野瀬栄進との共演も多い。また、オリジナル作品を演奏するためのバンド、PLANET MUSICを主宰しており、不定期ながらマンハッタンのクラブなどでの活動も行っている。

【オフィシャルホームページ】
http://www.yutakauchida.com/

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